点滴麻酔
点滴から麻酔薬を投与します。当院では前処置の段階から麻酔を使用するため、痛みを感じることなく手術が進みます。

MVA法とは「Manual Vacuum Aspiration」の略で、日本語では「手動真空吸引法」と呼ばれます。専用の柔らかい器具を使い、手動で陰圧(吸引する力)をかけて、子宮内の内容物を吸引する方法です。WHO(世界保健機関)も推奨している手術方法で、身体への負担が少ないと証明されています。
電動式の吸引装置を使う方法と比べて、吸引圧を細かく調整できることが特徴です。これにより、子宮内膜への負担を抑えながら、丁寧に手術を行うことができます。
MVA法で使用するカニューレは、柔軟性のある柔らかいプラスチック素材でできています。従来の金属製の器具と比べて、子宮内膜を傷つけるリスクが低いと証明されています。
また、手動で吸引圧を調整できるため、必要以上に強い力がかかることがありません。子宮にやさしい手術方法といえます。
中絶手術では、出血、感染、子宮穿孔(子宮に穴が開くこと)などの合併症が起こる可能性がゼロではありません。しかし、MVA法はこれらの合併症のリスクが従来の方法よりも低いと証明されています。
WHOがMVA法を推奨している理由の一つも、この安全性の高さにあります。
子宮内膜への負担が少ないMVA法は、将来の妊娠に与える影響も少ないと証明されています。子宮内膜が傷つくと、その後の妊娠に影響を及ぼす可能性がありますが、MVA法ではそのリスクを最小限に抑えることができます。
将来妊娠を希望される方にとっても、安心して選択できる手術方法です。
掻爬法は、金属製の器具(キュレット)を使って子宮内の内容物を掻き出す方法です。以前は一般的に行われていましたが、子宮内膜を傷つけるリスクがMVA法よりも高いです。
MVA法は吸引によって内容物を除去するため、子宮内膜を直接掻き出す必要がありません。この点が、身体への負担の違いにつながっています。
電動吸引法(EVA法)は、電動の吸引装置を使用する方法です。MVA法と同じく吸引で内容物を除去しますが、吸引圧の調整においてMVA法の方が繊細なコントロールが可能です。
また、MVA法だと電動吸引法に比べ、手術中の音が非常に静かです。MVA法ならば、手術音に反応して患者様が手術中に麻酔から目が覚めるということがないため、患者様の精神的な負担をより軽減できる、という利点もあります。
| MVA法(手動真空吸引法) | EVA法(電動吸引法) | 掻爬法 | |
|---|---|---|---|
| 使用器具 | 柔らかいプラスチック製カニューレ | 電動吸引装置・金属製カニューレ | 金属製キュレット |
| 吸引圧の調整 | 手動で細かく調整可能 | 機械による一定の圧力 | 吸引なし(掻き出し) |
| 子宮内膜への負担 | 少ない | やや少ない | 大きい |
| 合併症のリスク | 低い | やや低い | 比較的高い |
| 手術中の音 | 静か | 機械音あり | なし |
| WHO推奨 | ○ | × | × |
※表は左右にスクロールして確認することができます。
当院では、すべての中絶手術において必ずMVA法を採用しています。その理由は、患者様の身体への負担を最小限に抑えたいという思いからです。
手術を受けられる患者様は、様々な不安を抱えていらっしゃいます。少しでも身体への影響が少ない方法を選ぶことで、術後の回復をスムーズにし、心身ともに早く日常生活に戻っていただきたいと考えています。
MVA法の効果を最大限に発揮するためには、医師の技術と経験が重要です。当院の院長は、これまでに数千件の中絶手術を行ってきた実績があり、MVA法による手術にも精通しています。
手術方法だけでなく、麻酔管理や術後のケアまで含めて、患者様に安心していただける医療を心がけています。
MVA法による手術は、以下のような流れで行われます。
点滴から麻酔薬を投与します。当院では前処置の段階から麻酔を使用するため、痛みを感じることなく手術が進みます。
子宮の入り口を少しずつ広げる処置を行います。手術をスムーズに進めるために必要な前処置です。この段階で、患者様は麻酔によってすでに眠っています。
専用のカニューレ(細い管)を子宮内に挿入します。カニューレは柔らかいプラスチック素材でできており、子宮を傷つけにくい設計になっています。
手動で陰圧をかけ、子宮内の内容物を吸引します。吸引圧を細かく調整しながら、丁寧に行います。
手術自体は5分程度で終了します。麻酔から覚めた後、しばらく休んでいただいてからご帰宅となります。
MVA法は、身体への負担が少なく、合併症のリスクも低いとされる手術方法です。当院では、この方法を採用することで、患者様ができるだけ安心して手術を受けられる環境を整えています。
手術方法についてご不明な点や、ご不安なことがございましたら、診察時にお気軽にお聞きください。患者様が納得されたうえで手術に臨めるよう、丁寧にご説明いたします。