
あなたのわきの悩みはどちら?

1.わきの汗・におい

わきは身体の中で特に汗をかきやすい部位です。わきからの汗は、服の汗ジミや、においが強くなる原因となります。
わき汗を分泌する汗線には、 ①エクリン汗腺 ②アポクリン汗腺 の2種類が存在します。
わき汗のほとんどはエクリン汗腺から出てくる汗であるため、このエクリン汗腺からの汗を抑える治療法であるボトックス注射が非常に効果的な治療法です。投与するボトックス量によっても変わりますが、ボトックスによって約80%の汗の減少を実感できるといえます。

一方で、わきのにおいの原因は、エクリン汗腺ではなくアポクリン汗腺から出てくる汗と考えられています。
厳密には、アポクリン汗腺から出てくる汗そのものににおいがあるのではなく、アポクリン汗腺由来の汗の中に含まれている物質が皮膚の常在菌に分解されることで、においが発生します。
ボトックスが抑えるのはエクリン汗腺であるため、ボトックス治療を行ってもわきのにおいそのものをなくすことはできません。
しかし、エクリン汗腺からの汗はアポクリン汗腺由来のにおいを拡散して強める作用があるため、ボトックス治療を行うことでにおいが強まるのを抑えることができます。つまり、脇のにおいの軽減目的の治療としてボトックスは有効な治療法です。
治療方法
2.わきの黒ずみ

わきの毛の処理は十分しているのに、黒ずみが気になる、と悩んでいる方はとても多いです。
わきの黒ずみは、患者さんが気になったときにはすでに悪化していることが多く、例えば重曹水や化粧品を用いての自宅ケアでは改善は難しいです。
脇の黒ずみは、①色素沈着 ②毛穴つまり が原因で生じます。
①色素沈着
肌は外部から刺激を受けると炎症が生じメラニン色素を発生させ、それが色素沈着となり黒ずみとなります。自己処理でのカミソリや毛抜きによる脱毛、衣類との接触、制汗剤の頻繁な使用などが刺激となります。
メラニン色素を破壊するレーザートーニング、メラニン色素の発生を抑えるハイドロキノンの外用、メラニン色素発生の原因となる炎症を抑える内服薬による治療が効果的です。
②毛穴つまり
皮脂によってわきの毛穴がつまることで更に皮脂がたまり、黒ずんで見える原因となります。また、カミソリや毛抜きで自己処理を行うことで本来正常に生えるはずの毛が曲がって体内で生えてしまうことがあります(埋没毛)。この毛も透けて黒く見えるため、黒ずみの原因となります。
毛穴のつまりを解消するケミカルピーリング、埋没毛があるときは脱毛レーザーも効果的です。
治療方法
わきのお悩みの治療のポイント

わきの汗の治療に比して脇の黒ずみの治療は、より専門的な治療を要します。わきは黒ずみが定着してしまうと簡単には消せない部位です。
わきの皮膚はとてもデリケートです。レーザー治療を行う際には、黒ずみの程度によっては、火傷が生じたり黒ずみが悪化したりするリスクが顔へのレーザー治療よりも高くなります。
そのため、患者さん一人ひとりの症状に合わせた強さでのレーザーをあてることが必要となります。当院では、あなたのわきのお悩みの症状を丁寧に診断し、安全で効果的な治療をご提案します。